イギリス留学での怖かった体験談

名前:やまかなんさん 女性 留学先:イギリス カンタベリー

イギリス・カンタベリーに、短期留学をしました。

カレッジが休みの週末はロンドンに遊びに行ったりして楽しんでいましたが、1度だけ友人と2人で田舎の方へ行ってみようかという事になり、電車とバスに乗って、小さな田舎町に行きました。

そこは日本人の観光客が訪れる事はほとんどないであろう街で、観光スポットや名産なども特にない平凡な田舎街でした。

あえてそういう場所を選び、観光客慣れしていない人々の中で過ごしてみたかったのです。

可愛い雑貨屋さんを見つけて買い物をしたり、食事をしたり、半日程楽しく過ごす事ができたので満足しながらそろそろ帰ろうかと行きにも乗った地元のバスに乗ることにしました。

行きはとても空いていたのに対し、帰りはバスストップの周りに既に何人もの人がいました。

時刻表のないバスストップなので、何時頃にバスが来るのかを既にバスを待っている様子のおばあさんに聞いてみることにしました。

しかし、「何言ってるのかしら?」というような表情をするだけで答えはかえってきませんでした。

周りにいた何人かの人々も、私達2人を「この子達どうしたのかしら?」というよりは、「この子達何なの?」というような雰囲気で、あまり良い印象ではありませんでした。

けして難易度の高い英語ではありませんでしたが、その時は私や友人の英語が通じていないのかなと、諦めました。

そうこうしているうちにバスが来たのですが、その頃にはかなりの人々がバスを待っている状態でした。

そしてバスが停車しドアが開くと、なんと周りにいた人々が一斉にドアをめがけて我先にと乗り込みだしました。

並ぶ事もなく、とにかく我先に!といった感じでみんな必死でした。

私達は完全に驚いてしまい、しばらく呆気にとられて見ていましたが、帰宅しなくてはならない門限もあった為、「乗ろう!」と、周りと同じように強引にドアに向かいました。

どうにか乗車する事はできたものの、あきらかに私達よりも後にバス停に来たであろう若い男性グループ4,5人が一番後ろの席に我が物顔で座っていました。

嫌な感じだなと思いながら、仕方なくその前辺りに友人と2人で立ちました。

席はもちろん満席で、私達が立って乗っている人の中では一番奥でした。

その後もどんどん乗りこんできていましたが、立っている人もいっぱいになってしまったあたりで運転手が大きな声で、「もう無理!次に乗って!」と、まだ乗れずにいた人々に言いさっさとドアを閉めてしまいました。

残された10名程の人々は、とても不満気で、乗っている私達を睨み付けている人もいました。

その中には、先程私達が話しかけたおばあさんもいました。

周りの勢いに押し出されてしまい、乗車口に近づけなかったのだと思います。

申し訳ない気持ちでいっぱいで、友人と顔を見合わせるなりお互いに気まずい顔をしていました。

複雑な気持ちのままバスは出発しました。

すると間もなく、一番後ろに座る若い男性グループ達の話しが耳に入ってきました。

はじめはそこにはいない女性の話しをして盛り上がっていたようですが、しばらくすると私達を話題にし始めました。

私達がほとんど英語を話せないと思っているようで、堂々と話していました。

彼らはどう見ても10代ですが、あきらかに年上の私達が自分達と同じくらいか年下だと思っているような話しぶりでした。
服装のことや身長が小さいとか、外見のことを色々と言っていました。

友人もそれに気づき、私の方を見ましたが、相手にしない方がいいという私の気持ちと同じだったようでその後も知らんぷりをして2人で日本語で話して過ごしていました。

そのうちに、私達の日本語の一部分を何度も何度もマネしたりしてくるのでいい加減にしろと思いましたが、聞こえないふりをして無視し続けていました。

その彼らに限らず、このくらいの年頃はそういう事もあるかな、とも思いました。
しかし・・・

その少年達のする私達の日本語のマネを聞いた周りの大人達が、クスクスと笑い出したのです。
さすがに、えー!!と驚いた私達・・・

間もなく、少年達が「こいつら中国人なのか?」とか、「猿なのか?」などと言い始めると、ますます笑い出す始末。

そして1人の少年が「猿!猿!」と連呼し始め、またたく間に4,5人の少年みんなが合唱しはじめました。

クスクス笑っていた大人のうち、30代と思われる女性まで一緒に言い出し、結局最後はもう1人、2人の大人も一緒に連呼し、何度も何度も言った後に「yeah~!」と少年達とハイタッチまでしていました。

私達を的にし、おかしな連帯感を楽しんでいる様子でした。

嫌な気持ちなんていうのを通り越し、とにかく怖かったです。

すぐにでもバスから降りたかったのですが、次の停留所までなかなか到着しないため、とにかく無言で耐えることしかできませんでした。

何もしていないのに、失礼な態度もとっていないはずなのに、なんで・・・

私達が乗れて、おばあさんが乗れなかった事と関係があるのかな・・・

などと、グルグルと頭の中をめぐるばかりでした。

結局10分程で次の停留所着き、少年達を含む6,7人が降りて行きました。

降り際に、もう一度「中国人~!」や「猿~!」と、今度はしっかり目をみて言われました。

何かされるのかとビクッとしてしまいました。

特に言われただけで何もされず、少年達は降りて行ったので少しほっとしましたが、一緒になって騒いでいたりクスクス笑っていた大人達はまだ乗っています。

そして再びバスが走り出す際には、道路に降りた少年達から笑いながら中指をたてられました。

一体何だったのか、今でもよくわかりません。

アジア人への差別なのか、私達だからなのか・・・

日本人に触れ合う機会もあまりないであろう地域でしたから、珍しさ半分でからかっていたのでしょうか。

そうだとしても、大人達までというのはどう考えても理解できません。

私達のように田舎へ行って地元の人々の生活を垣間見てみたいと思う人は少なくないと思いますが、差別やからかいというものを少なからず覚悟していく必要はありそうです。